ソーシャルボタンを導入したヨミウリ・オンラインはリンク制限を撤廃すべき

ヨミウリ・オンラインを閲覧していて、ふと、ソーシャルブックマークのボタンが設置されていることに気がつきました。以下に引用します。



ご覧のように、twitterfacebookの他、はてなブックマークにワンタッチで登録できるようになっています。ソーシャルブックマークのボタンにはヘルプボタン(右端の?)があり、ヘルプページにリンクしています。

ミウリ・オンラインにソーシャルボタン導入
 ヨミウリ・オンライン(YOL)の記事に「ソーシャルボタン」、および「携帯に送るボタン」を設置しました。ソーシャルボタンはソーシャルサービス上で記事をブックマークしたり、関心を持った記事を手軽に友人・知人と共有したりすることができます。ぜひご利用ください。
【中略】
(2010年11月15日 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/info/socialbutton/

引用部分にあるように、2010年11月15日にこのボタンが設置されたのでしょう。
このようなボタンがあると便利なので一般論としては歓迎すべきことですが、私はこれを見て妙な気分になりました。ヨミウリ・オンラインは厳しいリンクポリシーを課しているからです*1。以下にリンクポリシーの要点を引用します。

また、個別記事へのリンクは原則としてお断りしております。特別な理由がある場合は、その理由を付して読売新聞社の了承を得てください。

http://www.yomiuri.co.jp/policy/link/

そして、行き届いたことに、同じページの下の方に「リンクを希望される方は、知的財産担当へ 」とあり、リンクをたどると記事使用・リンクに関するお問合せフォームという問い合わせフォームが表示されます*2

皆さんご存じのように、ソーシャルブックマークは「個別記事へのリンク」そのものです。ヨミウリ・オンラインは、ソーシャルブックマークのボタン設置によりリンクを奨励する一方で、リンクポリシーでそれを禁止しています。これは自己撞着というしかありません。
疑問に思ったので、上記に対する質問文を5月2日にヨミウリ・オンラインの問い合わせフォームに投げてみましたが、このエントリ作成時の5月12日9時に至っても返答はありません。

おそらく真相はこうでしょう。ヨミウリ・オンラインの制作担当者は、単にサイトの活性化のためにソーシャルボタンを設置したのでしょう。それは、現在のネット活用の状況からみて正しい判断です。しかし、ヨミウリ・オンラインのポリシーには明らかに矛盾した仕様になってしまいました。悪いのはボタンの方ではなく、時代錯誤のポリシーの方です。ヨミウリ・オンラインは、自らそれを行動で示してしまいました。

ミウリ・オンラインは、リンクの制限を撤廃すべきだと考えます。

*1:このようなリンクポリシーの方はいつ頃からあるのだろうと少し調べてみると、新聞系ニュースサイトの個別記事にリンクしてはいけない - 【B面】犬にかぶらせろ!というブログ記事から言及されていることからみて、このエントリが投稿された2005年6月25日時点では、上記のリンク制限があったと考えられます。

*2:このフォームはqooker.jpというドメイン上にありますが、その旨の説明は見あたりません